セントマの入学試験の仕組み
私の場合はファウンデーションに通っていたため、ファウンデーション過程の最後に学部過程への入学試験がありました。
試験といってもその場で何かするわけではなく、授業が終わり、卒業制作に入る前に、
これまでの授業で作ったものをポートフォリオにまとめて、スケッチブックとともに机の上に置いて休暇に入る。
⇒休暇中に先生たちがそれらを見て回り、行くべき大学を決定するというものです。
ロンドンの大学では、日本のように、「希望する大学の試験を受けて、後日合否が発表される」というかたちではありません。
まず生徒がどのカレッジのどのコースに行きたいか6つくらいまで希望を出し、試験官の先生が、それを踏まえた上で生徒の作風や技術を見ていくべき大学を決定するのです。
私は以下の3つの学部に応募していました。
CSM Graphic Design
セントラル・セント・マーチンズ グラフィックデザイン
LCC Advertising
ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション 広告
LCC Graphic and Media Design
ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション グラフィック&メディアデザイン
結果、応募した全てのBA(学士過程)からオファー(合格)をゲットしました☆
やったー!!これで肩の荷が降りた(^o^)
受かった人の特徴
ちなみに他の子の結果などを見てみると、グラフィックデザインコースの生徒たちはだいたい希望通りの進学コースでしたが、中にはより昔ながらの芸術を学ぶという特徴のあるキャンバーウェルを希望していたのにセントマーチンズになったという子もいました…。
グラフィックデザインではセントマを希望していた子はほぼセントマに決まった印象だったのですが、、、、ファッション。
やはりセントマのファッション学科は世界最高峰ということで、入ってからも相当キツいらしいんですが、入学試験も厳しく、希望を出していたのに通らず、同じロンドン芸術大学内のロンドン・カレッジ・オブ・ファッションに決まる子が多かったです。
セントマのファッションに受かった子の特徴としては、以前建築を学んでいたので、コンセプト作りが強かった子などでした。
また、私たちの世代の日本人で一人、セントマのファッションBAを飛び級して、MA(大学院)を勧められた子がいましたが、その人はたしか日本で4年制大学にいっており、そこのファッションサークルで既にコレクションを発表していたような人でした。
セントマのグラフィックデザインBAに受かったポートフォリオ
ファンデから受けるか、直接学部を受けるかで審査の内容も変わってくるとは思うのですが、
少しでも参考になればと思い、ポートフォリオの中身をご紹介します。
▼Music Score。発表の様子の写真とともに作品を、取り出して開ける状態でとめました。
▼作品というよりは、1学期のエクササイズでやったものに表紙をつけただけなのですが、中間審査などでの評判がよかったです。グラフィックの場合、きっちり作ってあるかどうかが重視されます。
▼デジタルで作った作品はA2サイズに出力してそのまま提出
▼A2より小さいポスターはA2サイズの台紙に貼付けます
▼製本した作品は、台紙と同じ白のバンドを作り、取り出し可能な状態で台紙に止めます
▼立体作品は写真をとってA2サイズの台紙に貼付けて提出
▼スクリーンプリントも台紙に貼付けてしまうので、作る時に複数作っておいた方がいいかも
▼一時的な作品もきちんと写真に撮って保存しておくと後からポートフォリオで使えるので便利
▼デジタルで作った作品はA2サイズに出力してそのまま提出
▼入試が近くなると先生から指示があると思いますが、作品を出来るだけA2サイズで作り、ポートフォリオに含められるようにします
▼Made & Soldで作った作品も展示風景と作品そのものを併せて台紙に貼る
▼ビデオ作品は内容がわかるようにコマ割りを書き出して台紙に貼ります
ファンデーションコースからの試験の場合、まずは学校の授業をきちんとこなして、それを綺麗にまとめることが合格への一番の秘訣だと思います。
授業は休まず遅れず、きっちり出ましょう!
作品の数は15~20作品が適当と言われていましたが、私は13作品でした。
厳密に決まっている訳ではないので、作品数が足らずとも、自信を持って出せる作品をきっちりと仕上げて出しましょう。
特にグラフィックの場合、いかにポートフォリオの作品以外の部分をいかに綺麗に仕上げたかはとても重要視されます。
・作品がきちんと中央に配置されているか
・台紙の端が折れたりしていないか
・作品写真の端がカッターで綺麗に切れているか
・指紋や糊のあとがついていないか
・作品は水平に配置されているか
・台紙は全て同じ物を使っているか
・折り目はしわくちゃになっておらず、ぴしっと綺麗に折れているか
目分量で真ん中に置いたりせずに、分度器や三角定規を使って直角に線を引き、切れ味のよいカッター、A2サイズ以上のカッターマットと金属定規を買って、綺麗に仕上げましょう。
参考までに私が愛用している道具をご紹介します。
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